G SIX

Its strong presence made only possible by overcoming innumerable challenges – patchwork created with the heart and soul of the brand

KURO
クロ
GINZA SIX 5F

Exclusive Products

インディゴの染料を使った生地は高価で知られる。だからこそ生地端も大切に、裁断やテストの段階で余りが出た10種類以上を手で組み合わせ、巧みな裁縫技術を要する特殊なミシンでパッチワークの生地として再生。そこに職人が擦りを入れることで、破れた布を継いで、重ねて、それをまた生地にして使った江戸時代のボロ着物のような二次加工を施す。ここまでに要した時間は約半年。そのうえで古びた風合いになったパッチワークを、新たにインディゴで染めた天竺のジャケットとショートパンツにレイアウトするという特別な限定コレクションを生み出したのは、メイド・イン・ジャパンのデニムを展開する「KURO」。ブランドネームは日本語の“黒”に由来し、2010年のデビューから7年目の現在は、デニム以外にもフルアイテムを揃える。

デザイナーの八橋佑輔さん (最下写真・左) が「無理難題をやってもらえるので、難しいことばかり依頼している」と語るこの限定コレクションの立役者は、国産デニムの工場が集まり日本一の制服の産地でもある瀬戸内海に面した岡山県の児島で、二次加工のスペシャリストで知られる「HANGLOOSE (ハングルース) 」代表の山本厚さん (最下写真・右) 。「今回のパッチワークは会社の労力を丸ごと持っていかれてしまうくらいのパワーと時間を要しました。『KURO』はコストパフォーマンスも大事にしたブランドなので、プライスが跳ね上がらないように、職人の起用の仕方も骨が折れる (苦笑) 。でも、チャレンジを乗り越えることで次の一手も見えてくるし、感性も磨かれます。今は商品だけでなく背景が大事な時代でもあるので、『最後は雑巾になるまで布を使い切っていた江戸のボロ着物の循環性に倣いたいよね』と八橋さんとも意見が一致したのも大きかった」と互いの信頼は厚い。

GINZA SIXではほかにもHANGLOOSEと新たに開発した超撥水加工の新作デニムをはじめ、一部レディースなど、オープン当初はブランド初お披露目となる商品のみを展開。ファンはもちろん、海外からの客層にも日本のクラフトマンシップを伝える発信拠点となる。ちなみにストアを訪れたら、チェックしてほしいのがタグ。手に取ったのが今回の限定コレクションなら、そこに「HANGLOOSE」という工場名を見つけることができるはずだ。デニムの加工が児島なら、縫製は宮城県の気仙沼、ウールは愛知県の尾州、シャツは静岡県の浜松や兵庫県の西脇……など日本各地の工場に足繁く通い、職人の技術や気概にじかに触れてきた八橋さんのそんな感謝の証も、日本の心と言えるだろう。

その一方で「KURO」はメンズファッションが盛んなイタリアやヴィンテージを好むフランスをはじめとするヨーロッパ、ニューヨークのブルックリンなど、海外のショップやショールームで評価が高いブランドでもある。「売れ筋のデザインを低価格で売るブランドもすくなくないですが、『KURO』は他との違いを出すことで生き残っていきたい。世界でビジネスをしようとするなら、なおさらオリジナリティは大切です。商品は大きく2ラインあって、今回の限定コレクションに代表されるように国産デニムのリメイク技術を知ってもらうアイテム、もうひとつはシンプルなリアルクローズですが、シルエットや素材を重視したアイテムとなっています」と八橋さん。今後はソーシャルメディアを駆使した独自のマーケティングで注目されるロンドンのブランド「CHARIE MAY (チャーリー・メイ) 」とのコラボレーションラインも発表。彼女の得意分野でもあるミニマムなデザインをベースに「日本」「デニム」「70年代」をキーワードに掲げたアイテムを展開。レディースにも力を入れていく予定だ。
(2017年3月取材)

ジャケット (¥55,000 ※税抜き価格) 10着限定
ショートパンツ (¥33,000 ※税抜き価格) 5着限定

問合せ

KURO (5F)
TEL.03-6274-6257
店舗詳細
http://kurodenim.com/

Edit & Text by Yuka Okada / Photographs by Satoko Imazu (Products)

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