自分に手紙を書くのは、初めての経験。そのきっかけをくれたのは、ディオールのアンフォラ コレクションとの出合いでした。アンフォラとは、1947年にクリスチャン・ディオールが最初のフレグランス「ミス ディオール」のために仕立てたメゾンのシグネチャーボトルで、滑らかで均整が取れた曲線は、ディオールがデザインした有名なシルエット「8（エイト）ライン」を彷彿とさせ、まるでドレスを纏った女性のような美しさ。そして、このユニークなボトルの形状は、実際に香りを纏う姿にも美しさをもたらします。ボトルのトップを4分の1回転させて開け、トップの内側を直接そっと肌にのせる、その仕草のエレガントさたるや！ 肌が香りに染まると同時に、すっと背筋が伸びる、きゅっと口角が上がる。コスパ、タイパが重んじられ、大切なものまでもそぎ落とされる時代だからこそ、今、私はあえてこの美しさに日々、触れるべきだと思ったのです。そんな覚悟を込め、自分自身へのギフトに選びました。一生傍らに置く、宝物として。感性と品性を育む、道標として。

「なりたい私になると決めた。それが今の私」、その言葉を形にした、まさに「ガブリエル シャネル」の香りは、情熱に満ち、自由を愛し、揺るぎない強さを持った女性のためのもの。ジャスミン、イランイラン、オレンジブロッサム、グラース産チュベローズと究極の白い花々が光り輝くように舞い、さらにベリーがアクセントとなった、ガブリエル シャネル ロー オードゥ トワレットは、自分と未来を信じ、新たな仕事へのチャレンジを決めて、フレッシュな輝きを放っているあなたに最もふさわしいと感じています。前にも進めない、後ろにも戻れない「暗闇」の中でもがいた時期は苦しかったと想像するけれど、たくさんの迷いとたくさんの焦りを経験したあなただからこそ、自らの意思で踏み出した一歩には重みと軽やかさがある。私にはその姿が眩しく映るのです。きっと強くなっている、きっと優しくなっている「なりたい私」「今の私」を、静かに応援しています。

スタジオに向かう道すがら、長く愛用して傷だらけになったバングルを落とし、しばらく落ち込んでいた私に、ある日、「買ったんじゃないの、私、道で拾って、磨いたのよ」。茶目っ気たっぷりに手渡してくれた小さなボックス、リボンを解くとそこには、同じ型の新品が入っていました。どんなときも軽妙洒脱で、その奥には誰より深い愛情を秘めていて。こんな女性にいつかなりたい、少しでも近づきたいと心底憧れています。この言葉にならない喜びはどう、伝えたらいいだろう？ 「私は、もう、何も持ちたくないの」とさらりと言うあなたに、目に見えない、だからこそラグジュアリーな「生きた自然のハイジュエリー」を。カルティエが生んだレ ゼピュール ドゥ パルファン コレクションの生き生きとした生命の息吹が、軽やかにしなやかに、自分らしさを貫くあなたに似合う気がして。

会うことを決めてから会う瞬間まで、ずっとわくわくするのです。今日のあなたはどんなファッションに身を包み、その向こう側にどんなストーリーを秘めて、ここにやってくるのだろう、と。エッジィなのにエレガントで、シンプルなのにラグジュアリーで、大胆なのに繊細で。会うたび、「女性」の凛と艶の両面を思い切り楽しんでいる姿を目の当たりにし、それゆえ生まれる抗えない魅力を感じて、刺激を受けています。創業100周年を迎えるフェンディが、メゾンの精神を脈々と受け継いできた主人公たちの物語を香りとして紡いだ、フレグランスコレクション。高貴な原材料の希少性、職人の卓越した技、そうして生まれる唯一無二のアート……。ぜひ、この香りで、あなたの秘めたストーリーに新たな1ページを加えてほしい、そう思うのです。

どちらにも進めず、立ち止まっていると、ふわりと柔らかい光で方向を指し示してくれる。間違った方向に突き進みそうになると、とんとんと優しく体に触れて振り向かせてくれる。常識を超え、だからこそ本質を突いた視点で、ニュートラルなポジションに戻してくれる……。同じ道を歩くのが安心と思う私と、違う道を探すのが喜びと感じるあなたと。全く違うからこそ、互いの毎日が色濃いものへと熟していく気がしています。私の人生に、予測不可能な驚きと、未体験の幸せをくれるあなたへ。ユニークネスを極めるジバンシイというブランド哲学を体現する、ラ コレクション パルティキュリエ ド ジバンシイ インテンス。中でも「気まぐれ」や「風変わり」を意味するファンタスクと名付けられたアンバー・スパイシーの香りを贈ります。

この若さで、この仕事ぶり。心からのリスペクトを込めて口にしたひと言のつもりでした。でも、でも……、「若いのに、という枕詞がつかないように、もっと努力します」。年齢も性別も、すべてにおいて、「〇〇なのに」や「〇〇だから」という既成概念から解き放たれなくてはならないと、改めて思い知らされました。この人がこの人らしく、繊細にしなやかに、時を重ねていった先にあるのは、きっとほかの誰とも似ていない、唯一無二の存在感。エルメス最上質の皮革、バレニアが肌に触れながら時と共に風合いを増していくように。エルメス専属の香水クリエーション・ディレクター、クリスティーヌ・ナジェルによって奥深いストーリーと共に生み出された、エルメス初のシプレ系フレグランス、バレニアに、あなたの未来にわくわくする私の気持ちを、込めて。

FUEGUIA 1833 インディゴに触れたとき、香りに対する「ひと目惚れ」を初めて体験しました。脳で思考するでもなく、記憶を辿るでもなく、本能にまっすぐ届いて、あっという間にその世界に吸い込まれるような。静寂と昂揚を行ったり来たりしながら全身の細胞が騒ぐような。そんな体験。同時に思い浮かんだのは、あなたの顔でした。親友だから同じ香りに惹かれるのか、同じ香りが好きだから親友になったのか。いずれにせよ、きっとあなたもこの香りにひと目惚れするに違いない。私と同じように運命の香りと共に過ごす明日が楽しみになるに違いない。つねに、自分のことはさておき、友の人生を応援してくれるあなたへ。まるで、ともに過ごす時間が愛おしくなり、「経年優化」していくデニムのように。ほんの少し照れくさいけれど、「ねえねえ、この香り、好きでしょう？」と、これからもずっと傍らに、という思いを伝えたいのです。

「パリジェンヌたちの間では、『哺乳瓶にゲランの香りが一滴含まれている』と言われているの。それくらい、皆、幼いころからゲランの香りに憧れて育つのよ」。以前パリで出会った女性がそう語るのを聞き、はっとさせられたことを思い出します。2世紀近くにわたり、フレグランスをクリエイトしてきたゲランというメゾンが、どれだけフランス女性にとって誇らしい存在であるかを、改めて知った気がしたのです。家族でパリに移り住んで15年、大人への階段を上り始めたあなたの美しい娘たちへ。ゲランならではのこだわりとサステナブルなコミットメントがぎゅっと詰まった、天然由来成分の比率を最大限に高めて調香したアクア アレゴリアのフレグランスを贈ります。あなたの研ぎ澄まされた感性を受け継いだふたりは、今どうしているだろう？ どんな香りを選び取るのだろう？ と想像する喜びを感じながら。

朝から夜まで、いや、朝から朝まで働いてない？ ちゃんと寝てる？ ちゃんと食べてる？ 会うたび、密かにそう思っているのです。誰より多忙ながら、疲れた顔ひとつ見せず、次から次へとスピーディに仕事をこなす人。つねにチャレンジを試みて、そのたび自分の枠を超え、クオリティの高さを更新し続ける人。そんなあなたに、この上ないリスペクトの気持ちと、ほんの少しの「無理しないでね」という気持ちを込めて、私の大好きなディプティックのハンドウォッシュとハンドローションを贈ります。深く息をしたくなる香りがふわりと広がること、手肌が柔らかく滑らかになること、オブジェとしてバスルームを洗練された空間に変えること……。手を洗うという、ありふれた一瞬一瞬が、少しだけ贅沢な心のリセットになりますように。

「新しい家に、遊びに来てよ！」。東京を離れ、海も山も近い理想の場所に引っ越して10年。思い通りに作り変えたいとたっぷりと時間をかけてリフォームして、ようやくでき上がったという家は、ひとつひとつの部屋がより広くなって、光と風に溢れる空間になっていました。お祝いも手土産もいらない、乾杯できるだけでハッピー、と笑うあなたに、その時間を豊かにするフレグランスキャンドルを選びました。日曜日の午後、窓を開けてシャンパンで乾杯する日には、ルーチェ ディ コロニアを、夕空が綺麗な時間帯にテラスで白ワインを開けたい日にはブルー メディテラネオ ミルトを、照明を落として、暖かい空間の中で静かに赤ワインを楽しみたいときはシグネチャーズ オブ ザ サン オスマンサスを。キャンドルでほのかに色づいた光と香りを帯びた風が、ハッピーな時間のスピードを緩めてくれるはずだから。

「今日、一杯だけ、どう？」と、連絡が来るのはいつも、突然。こんな人に会った、あんなことがあったと、最初は取るに足らない話なのに、結末は決まって「美しさって？」「幸せって？」という、それはそれは壮大なテーマ。そして「ああ、旅に行ったら、思う存分語り合えるのに、ね。付き合ってくれてありがとう、じゃあまたね」と足早に去っていく……。会うたび、格好いい大人とはあなたのこと、と思いながら、後ろ姿を眺めています。忙しくてなかなかゆっくり会えないけれど、ましてや旅なんてまだまだ先になりそうだけれど、でも、こうして哲学的な会話を交わせる相手がいる私はとても幸せ。心からありがとう、の気持ちを込めて、東南アジアのリゾートスパをイメージした香りのディフューザーを贈ります。思う存分語り合える旅先を夢見ながら。

社会人になりたてのころ、初めて打ち合わせでお目にかかったときの光景を今も鮮明に記憶しています。美しい本のようなシンプルなノートを静かに開き、使い込まれた万年筆のペン先をすべらせてメモを取っていた姿が、あまりに素敵で。その場の空気を丸ごと変えるほどの洗練された存在感に憧れた私は、ずっと内緒にしていたけれど、それからすぐに万年筆とノートを手に入れました。ただ……、あなたに憧れた本当の理由は、ノートを閉じたときにふわりと漂ってきた香り。まるでノートの1ページにまであなたがつけているフレグランスが溶け込んでいるようで、大人の格好よさを見せつけられた気がしたから。私に仕事や人生に対する真摯な姿勢を教えてくれたあなたに、感謝を込めて。LE LABOの人気ルームフレグランス、サンタル 26のウッディでスモーキーな香りを纏ったノートを贈ります。

まだ2歳になったばかりの娘に、ジノリのお皿でビスケット。えっ、壊さない？ 危なくない？ 私の心配をよそに、あなたは笑顔でこう言いました。「これはママが大切にしているお皿だから、大切に使ってねと手渡すと、こんなに幼くても、不思議と振る舞いが変わって、投げたり落としたりしないのよ。乱暴に扱っても壊れないプラスチックのお皿は大人だって乱暴な扱いになる。丁寧に扱わないと壊れる磁器のお皿は子どもでも丁寧な扱いになる。そう思って……」。私が大きな影響を受けたこのエピソード、ねえ、覚えてる？ と、ジノリ1735のホームフレグランスを贈ることにしました。手仕事で作られたアートのようなインセンスバーナーやインセンスホルダーが、記憶を呼び起こし、これからの豊かな時間に繋がることを願って。