GSIX

Instagram

2024年のニュートレンドを提案! スパークリング×スイーツのペアリング。

ゴールデンウィークも近付き、初夏の清々しさを謳歌する季節がやって来ます。2024年、一年で最も爽やかなこのシーズンにトライしたいのが「泡とスイーツ」の愉しみ。
一口に“泡”と言っても、エレガントな美泡がシュワシュワと喉をくすぐるシャンパーニュはもちろんのこと、スパークリングの日本酒やハーブが香るナチュラルなビール、ウイスキーソーダなどバリエーションは実に豊か。またここ数年、ノンアルコールドリンクも急速に進化しているので、ラグジュアリーな飲み心地のノンアルスパークリングワインやノンアルコールジンで作るジントニックなども華やかでおすすめです。
そして、最高峰メゾンのシャンパンから気鋭のマイクロディスティラリーの希少な1本まで揃っているのがGINZA SIXの懐の深いところ。そんな様々な“泡”たちとGINZA SIXならではのリッチでこだわりあるスイーツを合わせてみました。
大切な友人が集まる自宅でのパーティーも、家族で過ごすひと時も、または一人の贅沢な時間にも。ホームパーティーならば、ぜひ明るいうちに集まって初夏の清しい風を感じながら、食事の前の“アペリティーボ”のように味わって欲しい。今年のゴールデンウィークは、アフタヌーンティーならぬ“アフタヌーンスパークリング”の愉しみを!

チョコレートボックスマグナムボトル

最高峰 “ロゼシャン”のマグナムと
ショコラの宝石箱で夢の午後に。

スパークリングワインの王道といえばやはり、シャンパーニュでしょう。GWのシーズンに大好きな友人たちを自宅に招くなら、こんな華やかなおもてなしはいかが?
それは初夏にぴったりのロゼ、しかも“マグナム”をあけること。創業1776年創業の〈ルイ・ロデレール〉は世界最高峰と謳われる老舗のシャンパーニュ・メゾンであり、自社畑のピノ・ノワールと冷涼な石灰岩土壌で育ったシャルドネで仕上げた「ブリュット・ヴィンテージ・ロゼ」は、淡いサーモンピンクの上品な色合いとふくよかな果実味が広がるロゼの名品。大人数が集まるときこそ、マグナムをあける絶好のタイミングというもの。1本1500mlで14杯ほど取れるから、まさにパーティー向きだ。
「マグナムは見栄えの華やかさだけでなく美味しさも魅力の一つです。大きなボトルで空気との接触面が少ない分、理想的な熟成が進むため、より深みのある味わいが育つんです」とは〈ワインショップ ・エノテカ〉店長・篠原さん。
この名門ロゼに合わせるのは、ロンドン発のショコラティエ〈ホテルショコラ〉のゴージャスなチョコレートボックス。〈ホテルショコラ〉は1993年にロンドンで誕生したブランドで、「ホテルにいるような心地よく特別なひと時を味わって欲しい」という思いがその名の由来。豊富なチョコレートのアイテムは「セレクター」と呼ばれ、この「ザ・キャビネット・クラシック」は、2段になったショーケースに代表的な「セレクター」26種類が美しく収納され、まさにジュエリーボックスのような神々しさ!ブラックカラントやサワーチェリーなどのフルーツフレーバーから、ウイスキーやジン、モヒートなどアルコールを使ったものも豊富なので、シャンパンとのマリアージュもばっちりだ。
思い思いのグラスでマグナムを味わいながら、次はどのショコラにしようか思い悩む…。あれこれ迷うのも楽しい時間だ。

Hotel Chocolat

ザ・キャビネット クラシック ¥12,000/ホテルショコラ(B2F/TEL: 03-6264-6088)

WINE SHOP ENOTECA

ルイ・ロデレール ブリュット・ヴィンテージ・ロゼ 2013 [マグナムサイズ、1500ml] (本数限定) ¥35,200/ワインショップ・エノテカ(B2F/TEL:03-6263-9802)

フルーツ大福スパークリング日本酒

世にも甘美な旬の果物と白あんを
キリリと冷えた日本酒の“泡”で嗜む

この季節、摘みたての新茶もいいけれど、今年は和菓子をスパークリングとともに楽しんでみたい。市場から届く旬の完熟フルーツを主役に、甘さを控えた軽やかな白あんと高級羽二重粉で作る透けるほどに薄く包んだ求肥が果肉の甘みを際立たせる、ご存知〈覚王山 フルーツ大福 弁才天〉。付属の糸で切るフルーツ大福の、断面の美しいこと…! フルーツの驚くほどの高糖度と宝石のような美しさに魅せられて、GINZA SIX店には海外観光客も多数訪れるそう。
「白あんの味わいや量、求肥の薄さもすべてフルーツを美味しく食べていただくために追求したもので、毎朝包み立てを店に運んでいます。ふだんはお茶とのマリアージュをお薦めしていますが、キウイやみかん、パイナップルの甘みや酸味、そして甘さ控えめの白あんはきっとお酒とも合うはず。これからの夏はブドウやイチジク、桃などもスパークリングに合いそうですね」と〈覚王山 フルーツ大福 弁才天〉店長の向井さん。
そしてこの最高級フルーツ大福のお相手に選んだのは、長野県諏訪市の老舗酒造〈宮坂醸造〉が造る日本酒「真澄 スパークリング Origarami」。澱引きをせず瓶内二次発酵を行うことできめ細かな発泡が生まれ、軽快な飲み口が大福のテクスチャーと実に合う。「ほのかな酸味があって甘過ぎず、アルコール度数11度という軽やかさがチャームポイント。純米酒ならではのクリスピーなニュアンスがあり、これが特にパイナップルのトロピカル感とマッチして、一緒に味わうと完熟味がさらに増す。キンキンに冷やして飲んでみて!」とは、〈いまでや銀座〉店長の片岡さん。
そう、果汁溢れるみかんやキウイ、そしてパイナップルを口一杯に頬張りながら、キリリと冷えた「真澄 スパークリング」を流し込む快感たるや…!すっきりとした旨味が完熟フルーツと白あんの甘みを引き立てる。これも新しい「和」の楽しみ方かも。

覚王山フルーツ大福 弁才天

キウイ ¥700、完熟パイン ¥550、みかん ¥850/カクオウザンフルーツダイフク ベンザイテン(B2F/TEL:03-6804-3382)

いまでや銀座

真澄 スパークリング Origarami [750ml] ¥2,530/イマデヤギンザ(B2F/TEL:03-6264-5537)

イタリア伝統菓子ウイスキーソーダ

イタリアの伝統あるドルチェと
桜薫るウイスキーソーダで酔う

ウイスキーソーダと甘美なドルチェは、いつの世も変わらぬパーフェクトなペアリング。〈ビチェリン〉は、北イタリアはピエモンテ州の古都・トリノで1763年に創業した老舗カフェ。その看板ドルチェの一つが、地元の郷土菓子「バーチ・ディ・ダーマ」だ。イタリア語で「貴婦人のキス」を意味し、アーモンド粉を香ばしく焼き上げた生地でチョコレートクリームをサンドしたもの。マカロンの原型と言われるお菓子で、コロンと丸いフォルムが何とも愛らしく、ホロホロ&サクサクの食感が心地良い。ヘーゼルナッツをブレンドしたナッティなチョコレートクリームの「プレーン」、伊勢神宮 神宮司庁御用達の茶商「芳翠園」の抹茶をふんだんに使い、澄んだ苦味が広がる「芳翠園抹茶」、カフェで提供するエスプレッソの豆を贅沢に抽出しビターチョコと合わせた「エスプレッソ」の3種類。もう一つ、ピエモンテ州の名産であるヘーゼルナッツの上質なペーストをふんだんに使ったチョコレート「ジャンドゥイヤ」もこの店のシグネチャー。どちらのドルチェもビター感やナッティな風味がウィスキーのまろやかな口当たりとピタリと合う。
ウイスキーは、稀少なサクラ材の樽で後熟させた原酒をブレンドした「響」の限定エディションを。ピュアで飲みやすく、日本人の味覚に合う味わいが支持される「響」の中でも注目の新作だ。口に含むと桜の甘く華やかな香りがほのかに広がり、まさに今の季節を映すよう。〈Jule’s Whisky Collection〉の店長・岩田さんによれば、フレッシュな印象だった初登場の2021年エディションから、この2023年はスパイシーな魅力が加わっているとか。
たとえば休日の夜、桜がほのかに薫るウイスキーソーダとバーチ・ディ・ダーマを味わいながら、ちょっと硬派な探偵小説を読む…なんて最高の休日の過ごし方だ。

Bicerin

バーチ・ディ・ダーマ【6粒入り】 ¥1,944、ジャンドゥイヤ10 ¥4,752/ビチェリン(B2F/TEL:03-6280-6088)

Jule’s Whisky Collection

響ブロッサムハーモニー2023 [700ml] ¥33,000/ジュールズ ウイスキー コレクション(B2F/TEL:03-5962-8716)

オーガニックスイーツイタリアンビール

ナチュラルなチョコや焼き菓子と
フレーバービールとの幸せな出会い

ビールとスイーツのマリアージュも新鮮な体験だ。選んだのはイタリア初のクラフトビール・メーカーとして高い人気を誇る〈パラデン〉。女性ファンが多いというイタリアで最初のホワイトビール「イザック」は、オレンジピールのほのかな苦味とコリアンダーの爽やかなアロマが魅力的な1本。ビール発祥と言われる古(いにしえ)のエジプト・ビールへのオマージュとして作られた「ノラ」はオレンジピールのほかに精油のミルラや生姜を加え、オリエンタルなスパイスと柑橘の香りがふわりと立ちのぼる。どちらもクリーミーな泡立ちで、余計な添加物を加えず、自然素材だけでナチュラルに作っているのが持ち味だ。
せっかく友人と飲むのなら、蝋キャップが趣のある大瓶タイプをあけてみたい。「750mlのボトルは、瓶内二次発酵による熟成で、液内に溶け込んだきめ細かな炭酸と華やかで複雑味のある香りが魅力です。2種類ともにオレンジピールを使っているので、イタリア伝統の焼き菓子・コロンバや、特に「ノラ」はチョコレートやキャラメルのフレーバーも合いそうですね」(〈イータリー“マーケット”〉店長・桑村さん)。
そう、この自然派ビールのお供にするなら、スナック感覚で楽しくつまめるナチュラルなスイーツがいい。〈ビオセボン〉の嬉しいサービスの一つ「バルクコーナー(量り売り)」のコーナーで見つけたのは、絶妙な甘塩っぱさがお酒のつまみに最高な「オーガニックアーモンドハニーココナッツ」。そしてダークチョコレートで包んだアーモンドやゴジベリーも(全て20gから購入が可能)。無焙煎のカカオで作る栄養価の高いローチョコレートは、ヒマラヤンソルトとカカオニブの風味をチョイスし、ほのかな塩味とビールの甘みの妙を楽しむ。スペルト小麦やオーツ麦フレークがたっぷり入った有機ビスケットをザクザク噛み締めながらビールで流し込むのも楽しいし、有機チャイのパウンドケーキはスパイシーな風味がまさに「イザック」にぴったりだ。
スイーツの苦味や塩味、香ばしさがビールのフレーバーと心地よく溶け合うペアリング。人工香料や保存料など添加物を使わず、どちらも自然素材のみで作られるもの同士だから、ヘルシーな食後感もまた、格別。

Bio c' bon

オーガニックアーモンドハニーココナッツ 10gあたり ¥149、有機ダークチョコゴジベリーズ 10gあたり ¥95、オーガニック・ダークチョコアーモンド 10gあたり ¥95(購入はすべて20gから)、カカオクルード ダークローチョコレート ヒマラヤンソルト&カカオニブ ¥430、きじま 有機チャイのスパイスケーキ ¥378円、プレニデイ オーガニックフールセック(スペルト小⻨&ヘーゼルナッツ) [150g] ¥862、プレニデイ オーガニックフールセック(オーツ&チョコチップ) [150g] ¥862/ビオセボン(B2F/TEL: 03-6264-6655)

EATALY “MARKET”

バラデン イザック[750ml] ¥2,050、3.同 ノラ[750ml] ¥2,050/イータリー “マーケット”(6F/TEL:03-6280-6581)

ベイクドスイーツスパークリングワイン

一流メゾンのリッチなスイーツと
上質な“泡”で優美な宵を紡ぐ。

小麦とバターが香る焼き菓子とスパークリングワインは、大人に許された魅惑的な愉しみ。お酒と甘いものをこよなく愛する食いしん坊の友人知人を招くなら、こんなラグジュアリーなおもてなしはいかがだろう。
リッチな美味しさを“泡”と堪能するために、スイーツは〈フランクミュラー パティスリー〉の定番焼き菓子を。卓越した技術と美意識で「時」を彩る最高級時計ブランドの理念とともに、パティスリーも「贅沢な時間を過ごすため」に1つでも充分に満足感のある深い味わいを追求している。
フィナンシェはフランス〈イズニー〉社のAOPバターをたっぷりと使用し、香りの良いシシリー産アーモンド粉とゲランドの塩が味わいに華を添える。フロランタンは、仕上げ段階で切り分けることをせず、あえて小さなサイズで一つひとつ焼き上げることで、側面まで丹念にキャラメリゼされ、サクサクとした口どけとアーモンドの香ばしさ、キャラメリゼのほろ苦さが際立つ。そして特に多くのリピーターを持つというレモンタルトは、1個につき国産レモンを丸ごと1個使用。レモンを果肉から果皮まで余すことなくペースト状にすることで、バタークリームからフレッシュな酸味とレモンの香りが溢れ出る。どのアイテムも確かに「贅沢な時間」をもたらしてくれる芳醇な味わいだ。
この焼き菓子のために用意したのは、シャンパンでなく実力派の2種類。〈シャッフェンベルガー・セラーズ〉は、マグナムで紹介したシャンパーニュの名門〈ルイ・ロデレール〉の造り手がアメリカで最高峰のスパークリングワインを造るべくカリフォルニアで設立したメゾン。だからその実力の高さはお墨付き。「ブリュット・エクセレンスは、シャルドネとピノ・ノワールを使い、瓶内長期熟成で生まれるきめ細かくクリーミーな泡と芳醇な果実味が魅力です。ホワイトハウスでも振舞われたことのある、非常にコスパの高い1本なんですよ」(〈ワインショップ・エノテカ〉店長・篠原さん)。確かに、クリーミーでナッツやトースト香のある飲み口はフィナンシェやフロランタンにぴったりだ。 もう1点はイタリアの“美泡”「フランチャコルタ」の代表的生産者〈べラヴィスタ〉が新たに手がけたロゼ。シャルドネとピノ・ネロから造られ、チャーミングな淡いサーモンピンクと真珠のごとく煌めくきめ細かで柔らかな泡立ちが特徴。豊かな果実味と品のいい酸は、レモンタルトの味わいを引き立て合う。
初夏の薫風を頬に感じながら堪能したい、美泡とスイーツの共演。きっと会話が尽きないはず!

FRANCK MULLER PÂTISSERIE

フィナンシェ ¥1,080、フロランタン ¥1,620、レモンタルト ¥2,160/フランク ミュラー パティスリー(2F/TEL:03-3569-0663)

WINE SHOP ENOTECA

グランデ・キュヴェ・アルマ・ロゼ [ボックス付、750ml] ¥7,150、シャッフェンベルガー ブリュット・エクセレンス [750ml] ¥4,180/ワインショップ・エノテカ(B2F/TEL:03-6263-9802)

台湾スイーツ伊フルーツカクテル

伊発、名作フルーツカクテルと
果物自慢の台湾スイーツの共演!

フルーツ×フルーツの出会い。イタリアはヴェネチア北東にある名スプマンテ・メーカー〈カネッラ〉。その看板商品として知られるのが、自社のスプマンテ(プロセッコ)と新鮮な果物で作るスパークリングカクテルのシリーズ。ヴェネチア発祥のカクテルをボトルで再現した「ベリーニ」は、自慢のプロセッコにイタリア原産のマリア・ビアンカ種の白桃と少量のラズベリージュースをブレンド。白桃は手摘みで丁寧に収穫し、48時間以内にジュースにするのでフレッシュな果実味に溢れ、完熟の白桃の官能的な香りとトロリとした果肉のテクスチャーに魅了される。もう一つ、イチゴ風味の「ロッシーニ」は、自社のプロセッコと相性のいいバジリカータ州産のイチゴの高級品種「カンドンガ」を使用。傷のない上質なものだけを手作業で選果し、全体の30%超を占める果肉量で「ベリーニ」同様にトロみのあるジューシーな飲み口に仕上げている。
「どちらも完熟のフルーツをたっぷりと使用しているので、豊かな果実感が何よりの特徴です。スイーツはやはり原料に合わせたフルーツ系のデザートが良さそうですね。
スッキリと飲みたい時は辛口のプロセッコやトニックウォーターを加え、新たにソニック的なカクテルとして楽しんでも。ただし、新鮮なフルーツ感が損なわれないうちに、開封後は早めに飲み切ってくださいね」(〈イータリー“マーケット”〉店長・桑村さん)。
そんなフルーツカクテルのお相手としてセレクトしたのが、台湾発〈サニーヒルズ〉のフルーツケーキ。銀座店限定セットは、2大定番アイテムの「パイナップルケーキ」と「りんごケーキ」が一箱に収まった入門編ともいうべき人気商品。日当たりのいい台湾中部の南投県で、すくすくと育った台湾原種のパイナップルを使用。「パイナップルジャムは完熟のパイナップルを繊維が残るように丹念に煮詰め、りんごは青森県産の紅玉を果肉の食感を失わないよう火を入れ、ジャムでなく“フィリング”に仕上げます。パイナップルケーキの生地にはNZ産のグラスフェッドバターを、りんごケーキにはフランス〈フレチャード〉社の発酵バターをそれぞれ使用しているのも特徴です。余計なものを加えず、果物そのものの美味しさを味わって欲しいという姿勢はずっと変わりません」(〈サニーヒルズ キンザ〉スタッフ・窪田さん)。甘酸っぱさが溢れる2つのケーキは、良質なバターの香りと相まって、フルーツカクテルと甘美に溶け合う。ちなみにケーキはミニャルディーズ(プティフール)のように一口サイズに切り分けるのがおすすめ。
燦々と太陽の日差しを浴びたフルーツたちが主役となった、陽気なマリアージュだ。

SunnyHills ginza

銀座限定セット 6個入 ¥2,220/サニーヒルズ ギンザ(B2F/TEL: 03-6264-5778)

EATALY “MARKET”

カネッラ ロッシーニ [750ml] ¥2,200、同 ベリーニ [750ml] ¥2,200/イータリー “マーケット”(6F/TEL:03-6280-6581)

チーズデニッシュノンアルジントニック

チーズスイーツの芳醇な味わいに
ノンアルジンの香りが華を添える

ここ数年、ライフスタイルの新たな選択肢として注目されているのがノンアルコールドリンク。モクテル=ノンアルコールカクテルを提案するレストランやバーも増え、マイクロディスティラリー(小規模蒸留所)が造るノンアルコールジンも登場している。
たとえば〈越後野草〉が手がける「THE HARBALIST YASO」シリーズ。新潟県上越市で野草をベースにスピリッツやジンを製造する蒸留所で、このシリーズは低温で蒸留できる減圧蒸留器によって植物本来の香りを抽出。一口飲めばラベンダーの香りが溢れんばかりに鼻腔をくすぐり、モミの木やタイム、カルダモンなどが森の余韻を残す。トニックウォーターや炭酸水で割った味わいは、初夏の開花期を迎えたラベンダー畑で深呼吸をしているような清々しさだ。
合わせるのはブーランジェリー〈ジャン・フランソワ〉のGINZA SIX店限定商品で、店を代表する人気を誇る「Wチーズケーキデニッシュ」。外側はレアチーズ、中はベイクドチーズという2層のチーズケーキがクロワッサン生地で焼き上げたデニッシュの上にちょこんと載っており、チーズケーキの軽やかな酸味と香ばしくクリスピーなデニッシュのバランスがみごと。ついつい食べ進んでしまう、抗えない美味しさだ。レアチーズにはそのまま食べてもクリーミーな味わいの北海道産クリームチーズを、ベイクドチーズには焼いても濃厚さと滑らかさが残るフランス産クリームチーズをそれぞれ使い分けているそう。ザクザク&パリパリと弾ける多層のデニッシュには、よつ葉バターをたっぷりと使用。ちなみにGINZA SIX店にはパティシエ出身の作り手が多く在籍しているので、パティシエの技術を活かした商品が多いのだとか。「Wチーズケーキデニッシュ」をはじめ「カヌレ」などヴィエノワズリのクオリティーが高いのは、実はそんな理由があるのだ。
満開の花を揺らすラベンダー畑の香りに満たされながら、極上のヴィエノワズリを頬張る。最高にリッチなひとり時間が過ごせそう。

Viennoiserie JEAN FRANÇOIS

Wチーズケーキデニッシュ ¥421/ヴィエノワズリー ジャン・フランソワ(B2F/TEL: 03-5537-5520)

いまでや銀座

THE HERBALIST YASO NON ALCOHOLIC GIN ~森の中にあるラベンダー畑~ [500ml] ¥3,348/イマデヤギンザ(B2F/TEL:03-6264-5537)

エレガントケーキノンアルスパークリング

本格派ノンアルスパークリングと
チョコ&フルーツの優美な出会い

フランスの職人に贈られる最高位の勲章「M.O.F」の受章経験を持つラエール氏のパティスリー〈アルノー・ラエール パリ〉。こちらのシグネチャーである美しいショコラのケーキ「トゥールーズ・ロートレック」を、いつもの紅茶でなくスパークリングで嗜むのはどうだろう。しかもお酒を飲まない人のために、ノンアルコールの本格的な味わいのスパークリングワインをセレクトしてみた。
「トゥールーズ・ロートレックは、異なる4種のショコラをブレンドし、酸味や苦味、カカオ感などが相乗効果で最大限に感じられるよう、こだわって配合しています。滑らかな口溶けは一つひとつ手作りする職人のなせる技。ナチュラルかつ濃厚なショコラのガトーなので、スパークリング以外なら重めの赤ワインもいいですね。もう一つ、たくさんのフルーツが練りこまれしっとりとした舌触りのケークフリュイは、軽い口当たりのスパークリングと合いますし、ピスコ(ブドウが原料の蒸留酒)やカクテルのお供としても最適ですよ」(〈アルノー・ラエール パリ〉広尾本店・宮地シェフ)
そしてペアリングに選んだ「1688 グラン ブラン スパークリング」は、1688年にパリの司教が遺した伝説のレシピを〈MHdF〉社が復元したというノンアルコール・スパークリングワイン。華やかな白ブドウのアロマと深い旨味が広がる魅惑的な味わいで、晩餐会や国際的セレモニー、そして名だたる5つ星ホテルで起用される名品だ。「この圧倒的なラグジュアリー感!スイーツと合わせるなら、ぜひキリッと冷やして。そしてフルートグラスで飲むのもドライな味わいに感じられるのでおすすめですよ」(〈いまでや銀座〉店長・片岡さん)。
艶やかで濃密な口どけのチョコレートと芳醇なブドウの旨味が共鳴し合う…。ノンアルでありながら、なんと大人っぽく魅惑的なマリアージュ。飲めないからでなく、むしろ“味わいとして美味しいから”ノンアルを選択したくなる、ラグジュアリーな午後の提案だ。

ARNAUDLARHER

トゥールーズ・ロートレック ¥870、ケーク フリュイ ¥2,400/アルノー・ラエール パリ(B2F/TEL:080-4571-1272)

いまでや銀座

1688 グラン ブラン スパークリング [500ml] ¥5,097 /イマデヤギンザ(B2F/TEL:03-6264-5537)

※営業時間やご予約は、直接店舗へお問い合わせください。
※金額はすべて税込みの価格です。
※掲載情報は2024年4月17日(水)時点の情報です。


[WRITER PROFILE]
藤森陽子|ライター
「食」を中心に執筆するフリーライター。レストランから酒場、スイーツ、コーヒー、お茶などを多数取材し、雑誌「BRUTUS」「Casa BRUTUS」「Hanako」などで執筆。ホテル愛が高じてホテル取材もライフワーク。


[CREDIT]
Photos: MEGUMI
Styling: Yuki Nakabayashi
Text: Yoko Fujimori
Web design :Tomohiro Tadaki [Thaichi]
Edit & Produce: Hitoshi Matsuo [EDIT LIFE], Rina Kawabe [EDIT LIFE]