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各ジャンルに精通する個性豊かなエディターたちが、GINZA SIXをぶらぶらと
歩いて見つけた楽しみ方を綴ります。

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An Encounter at GINZA SIX with the Tiny House Relocation Project

深本 南

GINZA SIX EDITORS Vol.105

長い会社員人生に終止符を打ち、プロデューサー兼編集長としてサステナブルな情報を届けるデジタルメディア『ELEMINIST』を立ち上げるなど、フリーランスとして活動しはじめた2020年。個人オフィス探しをしていた矢先、リモートワークがニューノーマル(新しい日常)になり、自宅に仕事スペースを作りました。

朝のコーヒータイムをゆっくり楽しんだあと、ダイニングでパソコンを開いて仕事モードに切り替える生活。満員電車に揺られる通勤生活から解放されたことで時間の余裕は生まれましたが、次第に私生活との境目が曖昧に。ワークライフバランスの調整に苦労した一年でした。

東京と地方の二拠点生活をはじめる知人が日に日に増え、パラダイムシフトが起きていると実感しています。「いずれ都内にも畑付きのリノベーション物件が出てくるのでは?」と期待しつつ、すぐに移住しようとは考えてはいません。ただ、災害や気候危機に備えた暮らしの準備はしておきたいもの。

これからのスタイルに合ったサステナブルな暮らしを探しに「GINZA SIX」へ。まずはわたしの心の辞書ともいえる、6Fの「銀座 蔦屋書店」に向かいます。

潜在意識の中にあるイメージを言語化することが一番難しい。わたしの場合、本屋さんで今追い求める言葉を拾い集めて顕在化させることが多いです。この日も、なにか目当ての本があるわけではなく、書棚のタイトルをとにかく眺める。

不思議と興味のあるテーマのコーナーで足が止まります。「小屋に暮らす」「自然と生きる」などのタイトルが並んだ自然共生型の建築コーナー。さすが蔦屋書店さんの編集力。この日もほしい本が手に入りました。

出会ったのは、『Small ECO Houses – Living Green in Style』という世界中の小さなエコハウスをまとめた建築本(最後の一冊だったこともあり、参考商品扱いにて)。

大自然と住まいの境界線をなくした開放的な居住空間を森の中に建てられたら、どんなにすてきでしょう。モノに囲まれることが裕福とされてきた価値観から、ミニマルな暮らしへの変容が表現された一冊です。

「もし自分が移住するなら、こんな“TINY HOUSE(小さな家)”がいいな」。そんな言葉が浮かんできました。

“土”を題材にした『Spectator vol.47 土のがっこう』(1,000円 ※以下全て税抜価格)も購入。蔦屋書店でインスピレーションを受け、5Fにあるアウトドアブランド「Snow Peak Mobile」に足を運ぶことにしました。

店内に入ると、目の前に飛び込んできた模型の前で数秒間立ち止まってしまいました。心の中で「This is what I want!!(わたしの求めていたものはこれ!)」と叫んでしまうほどの衝撃が走ります。

これは、日本が誇る世界的建築デザイナー隈研吾氏と「スノーピーク」が共同開発した「住箱(ジュウバコ)」(4,000,000円〜)というモバイルハウスの模型。短時間のうちに、“TINY HOUSE”での暮らしが現実味を帯びてくる。

二拠点生活の場合、どちらの住居にも日用品や生活雑貨などを揃える必要があるけど、自宅をトレーラーにカスタマイズすれば、この一台でコンプリート。シティからローカルへ、働きながら移動して暮らすということも可能です。

気候危機のまっただなかに生きるわたしたちにとって、もっともエシカルでミニマルな暮らしかもしれません。

「ならば、家具も野外と室内のどちらでも使用できるべきね」と座ってみた「Take!チェア ロング」(19,800円)の包み込まれるフィット感!

全製品の永久保証対応をしている「スノーピーク」では、穴が空いていても破損していても、可能な限り修理を受け付けています。木や植物のように長い年月をかけて未来をつなげていく。そんな暮らしに寄り添うストアです。

次に訪れたのは、2021年2月28日までの期間限定で、2Fにあるプレミアムデザインオーディオのショップ「モノとオト SIT BACK & RELAX」。前々から気になっていたスピーカーを物色しに行きます。

スウェーデンのオーディオブランド「TRANSPARENT(トランスペアレント)」はアート作品のようなデザインが印象的ですが、その透明性は見た目だけではありません。

短期間で寿命を迎える多くの電化製品のなかで、「トランスペアレント」の製品は各パーツをモジュール化。修理や部品交換・アップグレードが簡単にできる設計を実現しています。そのうえ、不要になった場合にもごみに出さずリサイクルできる。そんなサーキュラーエコノミー型のサステナブルなスピーカーとして注目を集めています。

これは、GINZA SIX限定の「THE UPCRAFTED COLLECTION」という職人とコラボしたシリーズ。右は陶芸家のHortense Montarnalによる陶器の「STONEWARE SPEAKER」(180,000円)、左は木工職人Calle Hanssonによる無垢のアッシュ材を使った「WOOD SPEAKER」(170,000円)。

いずれも生産ロスを防ぐため、一つひとつ職人の手によって作られ、注文から約3カ月で手元に届くMADE TO ORDER。「どんな音楽を聴こうか?」と待ちわびる時間が、愛でる気持ちを高めてくれそうです。

「日頃から聴き慣れている音楽で比較してみてください」と、快く視聴させてくれたのは、この日、たまたま接客に立っていた本社の営業部長である松野康晴さん。スピーカーの電源を入れれば、スマートフォンをbluetoothでペアリングするだけのシンプルな機能です。これなら機械音痴なわたしでもすぐに使えそう。

ウッド、陶器、それぞれのスピーカーサウンドに耳をすませてみました。なじみある曲がどことなくやさしい音色に感じます。

あまりにも感動しているところに、松野さんが再生紙で作られたパッケージをバックヤードからお持ちくださいました。

ふたを開けると、白い綿手袋が出てくるという演出に心を掴まれます。クリエイティビティとサステナビリティに遊び心が掛け合わさる。いや、ホスピタリティーもですね。

箱の角には職人による手書きのシリアルナンバーが記されています。そこを指差して、「箱のロゴに対して、逆に書いちゃっているところがにくいね」と松野さん。その微笑みと人柄に触れ、コロナ禍でなければハグしたい気持ちでいっぱいに(笑)。

エシカル消費とは、“何を買うか?”と同じくらい“誰から買うか?”が大事。

モノを愛情あふれるコトバで紡ぐ松野さんの接客に感銘を受けました。販売員さんに頼ることなくショッピングできる時代ですが、サステナビリティにおいては聞かなければわからないことが多くある。

SDGsの目標12にある「つくる責任、つかう責任」の間には「つたわる責任」がある。それがわたしの考えるエシカルメソッド。すっかり「モノとオト」のファンになりました。

「住箱に置くなら陶器か、いや、ウッドの経年変化も見てみたい」。“TINY HOUSE” プロジェクトのお買い物リストに追加です。ガラス越しに「また迎えにくるから待っていておくれ」と呟きながら、最後はB2Fにある「BLUE BOTTLE COFFEE(ブルーボトルコーヒー)」へ。

「ブルーボトルコーヒー」は、一部の農家と直接契約を結ぶことでサステナブルな珈琲豆を調達しています。どれをオーダーしてもエシカルなので、メニューの中から必死に厳選する苦労もありません。

店内には、リサイクル素材でつくられたエコバッグやタンブラーなどライフスタイル雑貨がズラリ。わたしのようなこだわり屋さんへのギフト選びにもおすすめです。

洗って繰り返し使える「ホリデーエコカップ」(2,000円)は、土の中で分解可能なバンブーパウダーなどを原料に作られています。持続可能な管理体制で育つ竹林から収穫しているサステナブルなプロダクトです。

持参したマイカップをお渡しして「オーツミルクカフェラテ」(570円)、アニマルウェルフェアな平飼いたまごにソイミルクを使った「アーモンドパウンドケーキ」(400円)をオーダーしました。

ひと息ついたらエネルギーも満タンに! 「さて、お次はどの土地に住箱を設置しようか?」と、第2ラウンドを周りたいところではありますが、次回の楽しみにとっておきます(笑)。もし「ブルーボトルコーヒー」で地図を開いている人がいたら、それはわたしかもしれません。そのときはいつでも声をかけてください。エシカルトークで盛り上がりましょう。

Text: Minami Fukamoto Photos: Yoshihiro Tsuruoka Edit: Yuka Okada(81)

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深本 南

『ELEMINIST』編集長、エシカル・コンシェルジュ。学⽣時代に環境団体を共同設⽴、⾳楽フェスティバル環境対策を中⼼に活動。ビジネスを通して社会貢献することを⽬指し、ファッション業界に転⾝。ラグジュアリーブランドを中⼼としたECコンサルティング、EC事業部⻑、クリエイティブ室室⻑などを経て、サステナブルな暮らしをガイドするメディア「ELEMINIST」を立ち上げ、プロデューサー 兼 編集⻑に就任。エシカル・ECコンサルタントとしても活動中。instagram: @soundbeach1990
Instagram GINZASIX_OFFICIALにて配信中

銀座 蔦屋書店

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Snow Peak Mobile

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モノとオト SIT BACK & RELAX

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BLUE BOTTLE COFFEE

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2021.01.15 UP

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