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GINZA SIX EDITORS

ファッション、ジュエリー&ウォッチ、ライフスタイル、ビューティ、フード…。各ジャンルに精通する個性豊かなエディターたちが、GINZA SIXをぶらぶらと歩いて見つけた楽しみ方を綴ります。

GINZA SIX—How About Changing into a Kimono?!

古谷 尚子

もしもあなたが、時間をかけて、ひょっとしてお金もかけて、きものを着たとしたら…すぐに脱いでしまうのはもったいない! その足でGINZA SIXへ行きましょう。歌舞伎座最寄の東銀座駅からも地下鉄銀座駅からも地下道で直結、雨が降っていても心配はいりません。世界の最先端、TOKYOはこうでなくちゃ! とテンション上がるその空間美。集まる人も国内外問わず感度高し、な銀座の新名所をぶらぶらして、お気に入りのきものを「見せびらかす」のです。色白ならばなおのこと、「きものは七難隠す」魔法のベール。普段ちょっと気後れするハイエンドなブランドやジュエリーのお店のスタッフさんの笑顔が優しい! これ、ホントのはなし笑。

さてさて。石下結城紬(いしげゆうきつむぎ)に更紗柄の帯のワントーンコーデなわたくし。まずは仕事柄お世話になっている博多織の織元が“TOKYOの風景に似合うきものを提案する旗艦店”としてオープンした4Fの「OKANO(オカノ)」へ。

欲しいのは、おとなの半幅帯。半幅帯というと浴衣帯のように思いがちですが、実はいま、毎日のようにきものを着ている上級者ほど趣味性の高いおとなの半幅帯を使いこなしているのです。私が担当している雑誌『きものSalon』でも連載していただいている京都の料理研究家、大原千鶴さんの半幅帯スタイルがその筆頭。帯締めや帯留めも使って、前から見ると普通に名古屋帯に見えるくらい。マスターしたらもっと気軽にきものが楽しめるに違いありません。しかも締めやすさナンバーワンの博多織ならいろいろな帯結びに挑戦できそう。

スタッフの指首さんに出していただいた中で、ひと目で気に入ったヴィヴィッドなロイヤルブルーの半幅帯に三分紐と帯留めをしたら、この日の私の紬にも似合いますね~。

あら? これは、博多織の「きもの」ではありませんか!! 都会に似合うハンサムなきもの! 777年という歴史ある博多織は独鈷(どっこ)柄に代表される「帯」があまりにも有名ですが、年間800反ほどしか織っていない着尺(きものの反物)もあるのだそう。帯も織元直営店ならではの新しいデザイン感覚の博多織が揃います。

ちなみにOKANOでは「オール・ジャパンのモノづくりで世界へ」というコンセプトのもと、きものや帯だけでなく、モダンなファッション小物も多く展開しています。福井の白生地、京都の型、横浜の染めというオリジナルのスカーフ「DEN」(各32,000円 ※以下全て税別価格)は、羽裏や帯揚げにしても素敵かも!

そして、きもの好きでなくとも必見なのが、上質な博多織のシルクのストール(27,000円)です。きものや帯と同じ織り手によるもので、しっとりと柔らかい肌触り。北斎漫画から取材した輪違麻葉(わちがいあさのは)や六ツ手毘沙門亀甲(むつでびしゃもんきっこう)など和の幾何学模様が美しく、海外の友人や男性への贈り物にも喜ばれそうですね。

和装洋装という枠を超えた次元でモノづくりを追求している「OKANO」。日本の伝統技術である博多織の可能性を感じました。

次に向かったのは、気になっていた2Fのジュエリーのお店「AbHerï(アベリ)」。東京のイーストサイドにあるアトリエで丁寧に手作りされているという繊細な細工が秀逸。どこか和のテイストを感じるデザインもあるのです。

このブランドのアイコンでもある「チェーンリング」(写真内上段、左から270,000円/ベリル、250,000円/アメシスト、420,000円/ガーネット、310,000円/トパーズ)は、スライドアジャスターによってサイズが変えられるので、その日のファッションに合わせてどの指にもできる(つまり太っても大丈夫)という優れもの。男性からなら、サイズがわからない彼女へのプレゼントにもよいですね! カラーストーンが引き立つデザインなので、指元のクリアな輝きにうっとり。重ね付けもありかしら。

これらカラーストーン、そしてダイヤモンドのリング(写真内下段、左から575,000円、485,000円、224,000円)も、レースのような可憐さとモダンなデザインとが共存していて素敵!

こちらは、表面に絹糸の集合体を表現した、その名も「シルク」(左:210,000円、右:260,000円)。個性的なジュエリーを探している方におすすめ。

「きもの姿にジュエリーはNG」と思い込んでいる方もいますが、それはお茶席や決まりごとのあるフォーマルシーンの話。きものはファッションなのですから、洋服と同じように自由にお洒落を楽しめばよいのです。大事なのはバランス。私はダイヤモンドかパールの小さなひと粒ピアスを愛用しています。リングは洋服と同じ感覚でつけますが、きものや帯に引っかからないようなものを選びます。

「AbHerï」にはきものに似合いそうな華奢なピアスもたくさんあって、それぞれ違った魅力が。テンションあがって時間が経つのを忘れてしまいます。

私はきものの雑誌を担当しているのでほぼ毎月、京都に行くのですが、いつも手土産が悩みの種。京都でも売っているものでは芸がない。京都人の気を引くには、味と話題性とパッケージデザインが揃っていなくてはなりませぬ。

そんな時はGINZA SIXのB2Fに駆け込みます。このフードフロアは、ここにしか出してない店、ここでしか売ってないもの、が簡単に見つかるので重宝なんです。今日は「HONMIDO(本実堂)」さんへ。

「HONMIDO(本実堂)」は、仙台銘菓「萩の月」で有名な菓匠三全さんが「和菓子、洋菓子というジャンルを超えて世界中から愛される日本ならではのお菓子を発信したい」とGINZA SIXのためにつくったブランド。だからここにしかありません。まず、パッケージの葉のデザインがかわいい!

写真左が人気の「本実堂サンド」(4個入り 797円、8個入り 1,297円)。優しい淡雪(メレンゲ)をラング・ド・シャではさんだお菓子。定番はきな粉と抹茶で、時期によっては季節限定のお味もあるそう。クリームがサンドされているラング・ド・シャはよく見かけますが、淡雪とは新鮮です。気温を気にせず持ち運べるのはお土産によいですね。

そして、なになに? 「みたらしパンケーキ」(2個入り352円、6個入り1,000円)ですって! あまじょっぱいのって、そそられますわ。ふんわりとしたパンケーキにはさまれたライスミルクプリンの中に、とろりとしたみたらしソース。なるほど~という優しいお味です。ちなみに、購入したみたらしパンケーキの可愛い箱は、私の簪(かんざし)入れになりました。

またまたお洒落なアーモンドパイとシナモンパイのパッケージ。パリッと香ばしいリーフパイは、厳選されたバターを練りこんで一枚一枚手作りされているのだそう。アーモンドもシナモンもしっかりした甘さと味わいがありますよ。アーモンドパイ2個とシナモンパイ2個の4個入りで1,065円。

最後に。今回はお邪魔しませんでしたが、GINZA SIXのB3Fには、観世能楽堂があるんです。能楽堂の公演にはぜひきもので。観劇のあとは気になるお店を覗きながらぶらぶらして、きもので銀ぶらを満喫してくださいね。

Text:Naoko Furuya Photos:Natsuko Okada Edit:Yuka Okada

GINZA SIX EDITORS Vol.77

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古谷 尚子

『家庭画報特選 きものSalon』編集長。1988年株式会社世界文化社入社。Men’sEx編集部でメンズファッションを担当し、書籍編集部でカリスマ美容家IKKOさんの単行本を3冊手がけ、いずれもベストセラーに。その後『MISS Wedding』『NEXTWEEKEND』の編集長を歴任。現在『きものSalon』の公式通販サイト「和美人百貨店」(kgwabijin.jp)のプロデュースとバイヤーも兼務するマルチエディター。
Instagram GINZASIX_OFFICIALにて配信中

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2019.03.29 UP

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