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GINZA SIX EDITORS

ファッション、ジュエリー&ウォッチ、ライフスタイル、ビューティ、フード…
各ジャンルに精通する個性豊かなエディターたちが、GINZA SIXをぶらぶらと
歩いて見つけた楽しみ方を綴ります。

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A Calming Ginza Walk Piques Curiosity and Meets Practical Needs for Those with Multiple Professions

谷 宏美

GINZA SIX EDITORS Vol.59

取材や発表会、試飲会などで頻繁に訪れる銀座は、プライベートでも通うことの多い街。もう長年の習慣になっている毎月の観劇や、人と待ち合わせての食事など、ちょっとしたハレ気分で出かけることも多々。GINZA SIXのオープン以来、そんな銀座詣でがよりバラエティの富んだものになった。ここにしかないバリューをベースに企画のリサーチやロケハンもでき、ルーティンに必要なものもゲットできてしまうのだ。私はきもの着用率も高いのだが、それを受け止めてくれるのも銀座の空気感ならでは。この“ぶら歩き”はワインと美容を生業とし、ライター&ソムリエールの二足のわらじを履く私の、趣味と実用のニーズを心ゆくまで満たしてくれる。

歌舞伎のときはやっぱり紬。午前の部を観たあとに和な気分でスタートする“ぶら歩き”、まずは6階の「銀座 蔦屋書店」からスタート。アートやデザインにフォーカスしたセレクトが充実していることは周知の通り、そして江戸好き、花魁好き、利休にまつわる書物はいくら読んでも飽きない自分にとって、日本文化コーナーの「櫓」は、心踊る場所だ。

特設コーナーでは、近年世界規模でブームの北斎にフィーチャーし、富嶽三十六景の「凱風快晴」通称赤富士とともに数多の北斎本やグッズが並べてある。自分が働くワインバーで、北斎のアートトークを開催したばかりにつき、吸い寄せられるように北斎本を手に取る。木版画専門の版元芸艸堂『北斎-世界を魅了する浮世絵師と弟子たち-』や『もっと知りたい葛飾北斎』(東京美術)など図版たっぷりの名版がちゃんとあるのがさすがだ。

その後ろは茶道書のコーナー。ハウツー本はもちろん、建築や美術、料理、織物など総合芸術であるだけに実に多様な本がある。たぶんどこでどんな仕事をしていても茶道だけは続けていくであろうライフワーク。利休研究本や利休と周辺の人々を描いた小説はあると買ってしまう。なかなか新刊が出るジャンルではないが、熊田葦城著『茶道美談』(宮帯出版社)が目に止まる。利休と戦国時代の武将や数寄者たちの茶にまつわるエピソードを、古文書や書簡などから抜粋した逸話集だ。復刻されたものらしく装丁も美しいのでこれは読んでみよう。

廓の文化にも並々ならぬ興味があり、松井今朝子や隆慶一郎の文学にみる美しく哀しい世界を旅するのが好き。生まれ変わったら花魁として生きてみたいと妄想するほど(笑)。遊女から最上ランクの太夫に関する書物がこんなにあるのは、総合書店ではここだけだろう。『全国遊郭ガイド』なんてものもあり浮き足立つ。その隣は春画コーナー。浮世絵とともに注目を集めているが、棚から引っ張り出すには多少の勇気が必要だ。

次にぶらぶらと向かったのは地下のコスメフロア。二足のわらじゆえ、編集部員のときよりもフリーの今の方が忙しい。そんなわけでスキンケアに求めるのも、劣化しつつある肌を即効で底上げしてくれること。スイス発の実力派スキンケア「ヴァルモン」は、以前パリのパラスホテル「ル・ムーリス」のスパを取材しその優れた効果を知ってファンになったブランドだ。現代アーティストのサポートも行っていて、「ラ・メゾン・ヴァルモン」にも、ベルリンのストリートアーティスト、エル・ボチョの作品「Sister」が飾られている。

この秋にリニューアルしたAWF5シリーズは、弾力や透明感、ふっくら感など5つのファクターにターゲットを絞り、そこに効き目のある成分を独自配合。さらにそれぞれが互いに相乗効果を発揮して効果を高めるという画期的なライン。弾力の衰えが深刻ゆえ、引き締め効果のある「Vシェイプ」ライン(Vシェイプ コンセントレート¥32,000・30ml、同クリーム¥35,000・50ml、同アイバーム  ¥25,000・15ml ※以下全て税抜価格 )を紹介してもらう。濃密なクリームにサラリとしたテクスチャーの美容液、そしてユニークなのがアイバーム。ジェル状のこってりしたテクスチャーで、指先でピタピタと目元につけるとビシッと止まりそのまま留まる。瞬時に目尻がピンと上がっているのを実感、これはいい、ほうれい線にもピタピタ。アゲアゲ。

ラ・メゾン・ヴァルモンでは、イタリアのインディペンデント系フレグランス「イル プロフーモ」を試せるのも特筆。イタリアの伝統芸術がインスピレーションというだけあり、クラシカルで美しいボトルに目を奪われる。けれどボローニャ生まれのシルヴァナ・カソーリが手がける香りは極めてモダンでナチュラル。繊細なローズも好きだし、シェイクスピアの作品がイメージソースの「ライサンダー」や「ロメオ」などはデイリーで使える香り。グルマン系の「ショコラ」や「ジンジャー」ならワインシーンにもいけそう。

ちなみにエディターは黒子だから自分のルックスは適当でも許される(?)けれど、店に立ってお客さまにサービスもしている今、あまりに無頓着なのはご法度。曲がりなりにもきちんと見えることが求められる…。すがる思いで「シュウ ウエムラ」へ。ベースとメイクでなんとかしよう。

店頭ではペッパーくんが「何をお探しですか?」と迎えてくれ、私に必要なアイテムを指南してくれた。ペッパーくんが丁寧に答えてくれるものだから結構真剣に相談する私…。

進化する名品ファンデーション“ザ・ライトバルブ”シリーズ。ひょうたんのようなフォルムのスポンジでトントンつけることで手早く自然なツヤ肌をつくる、アーティストブランドならではの秀逸なベースメイク。今年パワーアップしたザ・ライトバルブ フルイド(全13色30ml / SPF25 PA+++ 各¥5,200)は、今っぽいグロウなツヤ肌を叶えつつ、アラをしっかりとカバーしてくれる。肌色でなく明るさでカラーを選ぶので白浮きとも無縁で、大人のきちんと肌を実現してくれるのがありがたい。ひょうたんスポンジならきれいなツヤが、そしてなんと18万9000本の毛を使った高密度ブラシでサラリとつければ端正な印象になり、和装にもばっちり。ちなみにこのブラシのフォルム、シュウ ウエムラのアーティストがこの銀座で目にしたディスプレイウィンドウから生まれたものだとか。

10月1日デビューの新リップ「マット シュプリア」(全15色 各¥3,200)もチェック。マットなテクスチャーと鮮やか発色を実現し、濃密なカラーがメイク感をアップ。この質感とシックな色合いはきものメイクにもぴったりだ。カラーバリエにブラックが入っているのもアーティスティック。

さらに必ず立ち寄る「いまでや銀座」は、日本酒の品揃えもさることながら日本ワインのラインナップが驚くほど充実していて、その稀少なラインナップは他店の追随を許さない。強い意志とこだわりをもつ日本の小規模生産者は流通ルートにのせることをよしとしなかったり、生産量が少なく流通も限られるため、実際にワイナリーに行かなければ購入できないものも少なくない。けれどこちらでは現地でも品切れのものが入手できたり、ひとり1本しか買えないカルトワイナリーのアイテムを置いていたりするため、「ひゃーこんなレアものが!」と毎回驚いて声をあげていると思う。お相手いただいた店長の大川翔平さんいわく、100アイテムくらいの日本ワインを扱っているとのこと。日本のワイナリー軒数が現在約330だから、驚くべき数である。

この日は、先ごろ取材で訪れた長野県東御市のワインを発見して声をあげた。ヴィラデスト ガーデン アンド ファーム ワイナリーやリュードヴァンといった東御の有名ワイナリーの並びに「ぼんじゅーる農園」と「シクロヴィンヤード」があったのだ。いずれも首都圏から東御に移り住んでぶどう栽培を始めた家族経営の小さな農家。シクロヴィンヤードは今年ワイナリー建設に着工し、来年のヴィンテージから自社醸造が可能になるが、今は双方、近隣のワイナリーにぶどうを持ち込む委託醸造という形でワインを造っている。もちろん生産本数はごくわずか。ワイン造りに対する熱い思いをインタビューして来たばかりなので、その思いが込められたワインに、銀座で再び出合えたことに感激する。

ぶら歩きにふさわしいのは角打ち。いまでや銀座では日替わりで4〜5種のワインや日本酒をテイスティングすることができる。この日はココファームがリースリングリオンで造る瓶内二次発酵のスパークリング「のぼブリュット 2014」(¥1,000)、透明感あふれるなんともチャーミングな「北ワイン ピノ・ノワールロゼ 2017 」(¥700)、冷涼な土地でしっかりと完熟を待ったことがわかるトロリとしたテクスチャーがたまらない「藤澤農園 余市ケルナー2015」(¥700)をトリプルで試飲。いずれも状態よし。レアな日本ワインをバイザグラスで飲めるのは至福の喜びだ。

締めに、取材してそのピュアな味わいに惹かれた「ぼんじゅーる農園 クラカケ ネツ ピノ・ノワール 2017 」(¥3,340)と、「信州たかやまワイナリー ソーヴィニヨン・ブラン 2016」(¥2,850)をお買い上げ。これも注目度の高いアップカミングなアイテムでバイヤーさんのいち推しだそう。さらに! 探していた某ワイナリーの超人気アイテムをゲット(泣)! 日本ワインのワンダーランドさながら、ここに来たら本当に何でも見つかる。

デュアルワーカーの好奇心をそそり、必要なものを示唆してくれるGINZA SIXでの“ぶら歩き”。今日も来てよかった、と帰途への足どりも軽い。

Text:Hiromi Tani Photos:Midori Yamashita Edit:Yuka Okada

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谷 宏美

フリーランス エディター/ライター、「渋谷ワインバー ローディ」ソムリエール。ファッション誌の美容エディターを経て2017年にフリーに。ワインや美容のフィールドで企画や執筆を手がけるかたわら、ワインバーで仕入れやメニュー開発、現場でのサービスを行う。
Instagram GINZASIX_OFFICIALにて配信中

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2018.10.04 UP

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