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GINZA SIX EDITORS

ファッション、ジュエリー&ウォッチ、ライフスタイル、ビューティ、フード…。各ジャンルに精通する個性豊かなエディターたちが、GINZA SIXをぶらぶらと歩いて見つけた楽しみ方を綴ります。

An Ideal Selection Drives the Latest in Cool Ginza

ミーシャ ジャネット

「最近、銀座が本当にクールだって思うのは、私だけかしら」
「ミーシャが歳をとっただけなんじゃないのかな?」
「センスが磨かれてきただけよ!」

上の会話は、先日クリエイター仲間とGINZA SIXの前で立ち話をしていたときの話です。私はプレゼントを探すために、その彼はカクテルを楽しむために、それぞれGINZA SIXに来たのでした。ありがたいことに、この場所ではその両方が楽しめるから。
私はここ数ヶ月、GINZA SIXを訪れる回数がだんだん増えてきています。そしてそのたびに、この空間とここにある商品のセレクションがいかに完璧であり、場違いなものが何一つないことに新たに気づかされています。
そこで今回は読者のみなさんがまだ発見していないかもしれない、私のお気に入りのショップをいくつかご紹介します。

まずは2階のY-3から。今や(アスレチック・ウェアとレジャー・ウェアを組み合わせたいわゆる)「アスレジャー」は流行りだけれども、Y-3が初めてデザイナー・ファッションとスポーツ・ウェアを融合させたブランドだったことを、読者のみなさんはご存じでしょうか。この「アスレジャー」は、ユニセックス・ファッション、もっと言えばジェンダーレス・ファッションのトレンドの一環でもあります。その多くの商品は男性にも女性にも似合うものだと、この日スタッフの方も改めて、コメントされていました。

私が初めて購入したY-3の商品のことは、今でも鮮明に覚えています。美しいサテンのリボンで縁飾りされた、テクノ・ファブリックという新しい技術を使った合成繊維のスカートでした。当時それは革新的で、今もなおY-3は、新しい技術を取り入れ続けています! その後、多くの帽子、グローブ、スニーカー、ジャケット、インナー・ウェアが、私のクローゼットを埋め尽くすことになりました。

ちなみに、Y-3の「Y」はクリエイティブ・ディレクターの山本耀司さんのこと。ですから、そのほとんどの商品には「Yohji Yamamoto」というサインのロゴが付いていますが、最新のコレクションではこの「Yohji Yamamoto」と「Y-3」のロゴの両方が並んでいます。これはブランドにとって初のことで、まさにコレクターズ・アイテムですね!

ちなみに私は買い物をするとき、いつもクローゼットにあるものを考え、それに合わせてスタイリングできるものを見つけることに集中します。だから、Y-3でその日着ていた服にぴったりのこのラップ・ベルトがあったことは、大発見でした!

そしてこのブランドの最も好きなところは、フォーマルなファッションをよりストリート風にし、ストリートのファッションをよりフォーマルにしてくれるものがあること。Y-3は、このふたつの世界を見事にまたいでいて、ファッションの「今」を象徴していると思います。

続いて訪れた3階のコスチュームナショナルのショップは、ブランドの世界観にぴったりと寄り添う、長細くてアシンメトリーな空間。インテリアは最先端でいてクリーン、とても明るいので、商品のあらゆるディテールがしっかり見えるところが好きです。

コスチュームナショナルはカパサ兄弟がイタリアで立ち上げたブランドです。アシンメトリーなデザインによるクールな仕立てと、ミニマルでありながら退屈とは無縁の世界観のものを探すなら、まさにオススメ! またY-3のように、エレガンスとストリート・スタイルの両方のバランスは、このブランドにも感じられます (私のテイストが偏っているのがバレてしまうかもしれませんが!)。ちなみにこのリバーシブル・ムートン・コートは¥465,000(以下全て税抜価格)。

2017年秋冬のコレクションからは、日本人デザイナーの江角泰俊さん(レディーズ担当)とFACTOTUMの有働幸司さん(メンズ担当)が起用されました。江角さんは、私が長年応援してきた知り合いでもあって、このニュースはうれしいサプライズでした。彼がもともと持っていた幾何学的なデザイン性、美しいファブリックに対する愛情は、コスチュームナショナルでもしっかり活かされています。

どのアイテムも、着ることが楽しくなるものばかり。ジッパーを開けるとその下にさらにアイテムが隠れていたり、アシンメトリーな仕立てのおかげで、荘厳な超高層ビルを建てるかのように、上にも下にもアイテムをレイヤリングすることが可能になります(例えばこのプリーツのスカートを見ると、私はマンハッタンの超高層ビルのことを連想してしまいます)。配色もソリッドなので、流行遅れになることはありません。

刺繍されたスタッズや、グロメットを用いた抽象的なデザインのパンプスだけではなく、アートとの関わりもこのブランドの重要な一部です。この何気ないボックスの什器も、GINZA SIXのエレベーターホールのパブリックアートも担当されている大巻伸嗣さんによるオリジナルとのこと。

東京・青山店と福岡店以外にコスチュームナショナルの洋服を間近で見ることができる場所は少ないので、GINZA SIXにショップがあることは、改めてうれしい発見でもありました。しかも訪れた日に迎えてくれた男性のスタッフはアートやワインなど、ライフスタイルにもとても詳しい方で、ショッピングを差し置いてもためになる経験でした!

最後は4階にあるアッシュ・ペー・フランスが展開するテアトル アッシュ・ペー・フランスへ。東京ミッドタウン内にもショップがあるので、読者の皆さんは既に知っているかもしれないですね。ここではアッシュ・ペー・フランスが提案するシックでモダンな世界観が繰り広げられています。

ここはスタイリングを完成させるために、ちょうどいいアクセントのアイテムを探すときに訪れたい場所。バングル、イアリング、バッグ、パンプスなど、あらゆるシーンに合ったものが見つかるはず。大げさではなく、このショップにあるユニークなアイテムのバラエティの豊かさときたら、他ではなかなか見当たりません!

ちなみにアッシュ・ペー・フランスを語るなら、忘れてはいけないのがジャマン・ピュエッシュ! フランスのブランドで、ここのバッグやブローチ、その他のアクセサリーは全て職人の手によるもので知られます。テアトル アッシュ・ペー・フランスでもこのジャマン・ピュエッシュの幅広いセレクションを取り扱っていて、私がアイテムを見ていたときも他のお客さんが入ってきて、その美しいアイテムに見とれていました。流行りのヴィンテージ・スタイルにぴったりですね。このバッグは ¥68,000。

テアトルというそのショップの名の通り、店内はいくつかの部屋やエリアにわかれていて、まさに劇場に足を踏み入れたかのようです。ステージがあったり、客席があったり、素敵な衣裳室が広がっていたり(私には、少なくともそう見えました!)。

また、インテリアも見事。本物の赤いビロードのアームチェアが並んでいたので、同じく赤いビロードでできたルパート・サンダーソンのパンプスと、ちょっときらびやかなバッグを手に取り、古風な劇場のボックス席に入ったつもりで腰掛けてみました。ちなみにこの靴は後日購入して、今は私のクローゼットの中で待機中です!

さらにオペラの演目の名作タイトルが冠されたこのキャンドルシリーズの香りも、もうたまらないものでした。GINZA SIXでまた素敵な人に贈りたいプレゼントを見つけることができました!

なお、その後は前回クリエイター仲間と訪れた13階のミクソロジーサロンへ。世界でここでしか味わえないお茶+お酒の魔法のような秘薬をグラスで楽しめるバーは、ショッピング後のカンパイにもオススメです。

Text:Misha Janette Photos:Fabian Parkes Edit:Yuka Okada

GINZA SIX EDITORS Vol.21(Women’s Fashion)

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ミーシャ ジャネット

文化服装学院でファッションを勉強するため、2004年に東京へ。ファッション・ジャーナリストとスタイリストとして階段を駆け上がり、やがて『TokyoFashionDiaries.com』でブロガーとして世界中から注目を集めるようになる。現在はインフルエンサーとして活躍。自身のデジタル・クリエイティブ・コンサルティング会社も運営している。
Instagram GINZASIX_OFFICIALにて配信中

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2018.01.10 UP

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