
アン・サンス「Hollyeora(Be Spellbound)」
銀座 蔦屋書店
Art
銀座 蔦屋書店は、韓国人デザイナー、アン・サンス(Ahn Sang-soo)の個展「Hollyeora(Be Spellbound)」を、2025年8月18日(月)までGINZA ATRIUMにて開催中です。
アン・サンス(Ahn Sang-soo)は、韓国の忠清北道忠州市に生まれ、ビジュアルデザインの分野で革新的な業績を持ち、韓国のタイポグラフィー界に大きな影響を与えてきたデザイナーです。大手化粧品メーカー「アモーレパシフィック」のブランドフォントを手がけたほか、1985年に発表した独自のフォントデザインであるアン・サンス体は、1991年にハングルプログラムに基本書体として搭載され、2007年にはグーテンベルク賞を受賞しました。彼は、「文字」を常に構造、身振り、概念、そして感覚そのものとして捉え、書体デザインだけに留まらず、絵画、彫刻、インスタレーション、メディアアートなど多様なメディアで独自の表現を追求しています。
[アーティストプロフィール]
安尙秀(Ahn Sang-soo/アン・サンス、号:ナルゲ)
ハングルをはじめとする東アジア文字を基盤として独自の造形言語を構築し、新たな芸術世界を切り開く作家である。彼は『訓民正音解例本』に込められた制字原理からインスピレーションを得て、従来の四角い枠組みから脱却した「安尙秀体」(1985年)や「大韓仏教曹溪宗ロゴ」(2013年)などを開発し、タイポグラファー、デザイナーとして広く知られるようになった。しかし、彼の活動領域はデザインの枠をはるかに超えている。安尙秀は、ロダンギャラリーでの大規模個展『ハングル想像』(2002年)やソウル市立美術館での『ナルゲ・パーティー』(2017年)などを通じて、純粋美術作家としての側面も見せてきた。このような歩みは最近始まったものではない。本格的な活動を開始した1980年代から、彼はデザイナーとしては異例の個展開催を行い、韓国ポストモダニズム時代を開いたと評価される人たちとともに多様な企画展に参加しながら、継続的に作品を発表してきた。近年、韓国美術界では美術とデザインの境界を解体する実験的試みの一環として、このような融合的活動を展開してきた安尙秀を様々な展覧会に積極的に招聘している。
1952年 韓国 忠清北道忠州市生まれ。ビジュアルデザイナー。
1970年~ 1977年 弘益大学美術大学視覚デザイン学科で学士課程を修了。
1979年~ 1981年同大学の大学院で修士課程取得。
1985年 ハングルの創製原理に基づいた書体である“アン・サンス体”を発表。
1988年 独立実験雑誌<報告書/報告書>を発刊。
1988年~ 1995年 漢陽大学大学院で理学博士号を取得。
1991年 ハングルプログラムに“アン・サンス体”が基本書体として搭載される。
1991年~ 2012年 母校である弘益大学デザイン学部教授を務める。
2000年~ 中国・中央美術学院にて特聘教授を務める。
2001年 タイポグラフィビエンナーレ『Typo Janchi』の立ち上げ。
2001年 イギリスのキングストン大学よりデザイン名誉博士号を授与される。
2007年 グーテンベルク賞を受賞。
2008年 韓国タイポグラフィ学会初代会長就任。
2013年 出版のための都市・坡州出版団地に独立デザイン学校(タイポグラフィの学校)の「Paju Typography Institute」(パーティー/PaTI)を設立。また、ロイヤル・カレッジ・オブ・アート(イギリス)の客員教授としても活動。
近年の個展
2024年 「Nalgae.Isang」Shinsegae Gallery(ソウル)
2024年 「ホルリョラ」OKNP(釜山)
2018年 「安尙秀の 生活 文字」Xue Xue White Gallery(台北、台湾)
2017年 「ナルゲ、パーティ」ソウル市立美術館(ソウル)
2013年 「ワンアイ」K11(香港)、「One.eye.PaTI.Party」アートクラブ1563(ソウル)、「Une Saison Graphique 13 安尙秀展」ル・アーヴル大学図書館(フランス)
2012年「一目了然」OCT Art & Design Gallery(深セン、中国)
2008年 「世宗とグーテンベルクの間」クリングスプール博物館(オッフェンバッハ、ドイツ)
2007年「安尙秀展」ギャラリー・アナトミ(パリ)、ライプツィヒ版画・製本芸術大学美術館(ドイツ)
2002年 「ハングル想像」ロダンギャラリー(ソウル)
[展覧会詳細]
アン・サンス「Hollyeora(Be Spellbound)」
会期:2025年8月18日(月)まで ※終了日は変更になる場合があります。
時間:当店Webサイトをご確認ください。 ※最終日は17:00まで
場所:銀座 蔦屋書店 GINZA ATRIUM
主催:銀座 蔦屋書店
お問い合わせ:03-3575-7755(営業時間内) / info.ginza@ccc.co.jp
2025.07.30 UP