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GINZA SIX EDITORS

ファッション、ジュエリー&ウォッチ、ライフスタイル、ビューティ、フード…。各ジャンルに精通する個性豊かなエディターたちが、GINZA SIXをぶらぶらと歩いて見つけた楽しみ方を綴ります。

Making New Discoveries at GINZA SIX!

平澤 香苗

GINZA SIXにはオープニングの際に訪れ、その後も単発の店舗取材などで来ることがあったものの、施設の中を自由気ままに散策したことがなかった。一度じっくり歩いてみたいと思っていたこの館、銀座でちょっと時間があいた年末のひとときに、ぶらぶらしてみることにした。

その日、GINZA SIXに着いたのはちょうどお昼どき。そういえばお腹もすいているし、散策前にまずは腹ごしらえから! ……というわけで「il Cardinale(イル カルディナーレ)」に入店。なんだかPitti Uomoで毎年行っているフィレンツェの街のトラットリア的な雰囲気で、いい感じだ! フィレンツェで修業したシェフが、トスカーナ料理を中心にイタリアの味を展開するというこちらのお店、食べる前から楽しみが広がる。

さてさて、メニューを見てみると……ん?「ストラッチャテッラと焼きトマトのカプレーゼ」(1,800円 ※以下全て税抜価格)とは何だろう!? カプレーゼは大好きなので日本でもしょっちゅう食べているけれど、「焼きトマト」というのは初めての響き。お店の方に尋ねてみると、「その名の通りトマトを軽くローストしているのでドライトマトのようなに甘さが引き出されて……」と、その説明を聞いただけで美味しそう! ……というわけで、いざ、実食!

う~~~ん、これはBuonissimo! 確かに、焼いたことでトマトの甘味がぐいぐい来る。ストラッチャテッラというチーズとの相性もこれまた抜群。大きめに切り分けたトマトにたっぷり載せて、パクリといくのがオススメだ。

調子が出てきて、もう2皿追加注文した。「魚介のサラダとスベルト小麦」(2,500円)は、スーパーフードとしても注目されている「スベルト小麦」をふんだんに使っているのがポイント。最初はそのままで、少し食べ進めたら、レモンをたっぷりかけると、また少しフレーバーが変わり新たな味が楽しめる。鮮魚とスベルト小麦のマリアージュも、新しい発見だった。

それから「ンドゥイヤソースとストラッチャテッラチーズ バルミチェッリ」(1,800円)は、ピリッと辛いソースとチーズを絡めたパスタ。シンプルな見た目ながら、ソースの辛さとチーズのまろやかさのコンビネーションが非常に美味しい! 他にも気になるメニューがたくさんあったので、今度は夜帯にまた再訪したい。

たっぷり3皿ランチですっかり満腹になった後は、5階メンズフロアへ。あっ、「MARK & LONA(マーク&ロナ)」もあったんだ。年末のゴルフコンペに向けて、防寒ゴルフウェアをチェックしよう。

「GOLF OR DIE」が合言葉な本ブランドは、可愛いスカルマークをアイコンに、ファッションコンシャスなゴルファーから人気がある。メンズ・レディス併設された店内には、ゴルフ場でもハッと目を引くこと間違いナシな個性的なゴルフウェアが並ぶ。

冬のゴルフウェアは、お洒落さだけじゃなく防寒と動きやすさ、この3点を兼ね備えていることがマスト。そんな中、真っ先に目に留まったのはリバーシブルニットパーカー(43,000円)だ。

表面は温度調整素材の「アウトラスト」とカムバックウールの混紡糸で、遠目には無地のようで実はアイコニックなロゴがジャカード織りに。

対して裏面は、上の写真のように異素材コンビネーションにスポーティなディテール! 両面ともにシンプルだから、これならパンツの色柄に合わせて2WAY楽しんで使えるな。ウールの肌触りも柔らかで心地良いし、アウトラスト採用だから極寒の冬も難なく凌げそう。年末のゴルフコンペ用ウェアの筆頭候補にリストアップ。

さらに極寒の1~2月だったら、こちらの「ニットダウンアウター」(58,000円)も良さそうだ。ボディのメイン部分はラムウール×ナイロンのニット、そして襟と裾部分がオリジナルカモフラ柄のダウンパーツに切り替えられているのがお洒落! タイトですっきりしたデザインながら、裏地がストレッチ性の高い防風ナイロンなのもスイングしやすそうで◎。

ユニセックスで使える防寒小物もシンプルで可愛い! ニットキャップとネックウォーマーのセット(16,000円)は、ホールガーメントのリブニットだから肌触りもノンストレスでしっかり暖か。これは、ゴルフ好きメンズへのクリスマスギフトにも良いかも!

他にも、別注品のキャディバッグやゴルフシューズなど、ゴルフグッズ一式がチェックできるのもゴルファーにとっては嬉しい点。ついつい、時間を忘れて長居してしまった。

マーク&ロナを出ると、少し先に見慣れたロゴが目に飛び込んできた。おー、WFGこと「World Footwear Gallery(ワールド フットウェア ギャラリー)」もGINZA SIXに入っているんだった! これはチェックしなくちゃ!

1979年に創業したワールドフットウェアギャラリーは、神宮前や銀座にも路面を構える老舗のシューズストア。メンズ誌のファッション特集や靴特集ではお馴染みのショップで編集者たちからはその頭文字をとり「WFG」と呼ばれている。

こちらのGINZA SIX店は「時を超えて存在するエレガンス」をコンセプトに掲げ、既製品のみならず、メイドインジャパンのオーダーメイド靴や鞄にも力を入れているそうだ。また他店とは違い、1点モノのアート作品なども販売されているのも特徴だ。

なんだか見たことない靴!と思ったこちらのブーツ(74,000円)は、「HICE」(アイス)という名のイタリア靴。他店ではなかなか出会えないレアな靴ブランドを発掘しているのも、WFGの魅力なのだ。この靴ブランドはすべての製品に耐久性と耐水性に優れたアザラシの革を使っているのが特徴で、革は北極圏に覆われるグリーンランドに住む民族が食用として狩ったものの一部を使っているため、数量もかなりレアピースなのだとか。ライニングにはムートンファーを使っているので、快適な保温性を維持できる。

そして驚きなのはオリジナルソールの構造! イタリアALPI社の特許技術による「OC-SYSTEM」というもので、通常の天候時はラバー面を外側にし、雪上や悪天候時にはソールの一部を引っ張り上げて回転させ裏向きにすると滑り止めのスパイクが登場するという画期的な作りになっている。東京もここ数年は、1~3月に大雪が降るケースが結構ある。朝はノーマルソールで、雪が降ってきたらソールをリバーシブルにして、とまさにスタッドタイヤ的な役割を果たしてくれるこのブーツ、一足持って置いたら重宝しそう! レディスもあるから、私も北海道にスノボ行くとき用にちょっと欲しくなった。

それから、WFGならではのオーダーメイド靴も見逃せない。私も初めて見た「TORU SAITO」は、今、イチオシのビスポークだそうだ。日本の誇る靴職人の一人「ヒロ ヤナギマチ」の柳町弘之氏より靴作りを学んだ斎藤 融さんが、2014年に自身の名を冠して立ち上げたシューメーカーだ。欧米人の足と違い、「幅広で甲高で踵が狭い」という日本人の足の特徴を考慮したうえで築き上げた独自のビスポーク靴(188,000円~)は、斎藤さん曰く「幅があり、厚みを持ち、かつ逞しく大地を捉える靴」だという。

英国やイタリア靴のビスポークと比べ、幅は広めでスクエアトウ気味のフォルムがかなり力強い印象があるが、その分サイドウォールのエッジが効いていて既製靴にはなかなかない美しさがある。ヒールカップが日本人の足向けに小さめにしてある配慮も嬉しい。あまり人が履いていない、新しいビスポークに挑戦したい方には、是非お店で試していただきたい。

……と、いろんなお店をぶらぶらしようと思っていたのに、1つのお店で気になるモノを発見したら、ついつい試着したり製法を眺めたり、長居してしまうのは職業病かも……。

すぐに時間がなくなってしまって、今日は結局3軒しか見られなかった。次はどちらに行こうかな。今日通りがかったあのお店と、あのお店と……。次の銀ぶらの機会を、また楽しみに!

Text : Kanae Hirasawa Photos : Natsuko Okada Edit:Yuka Okada

GINZA SIX EDITORS Vol.67

editors_hirasawa

平澤 香苗

2000年世界文化社入社。入社以来メンズ畑一筋で、『Begin』編集部に2007年まで在籍後、2008年に『MEN’S EX』編集部に配属。2013年より同誌副編集長就任を経て、2017年10月より『MEN’S EX ONLINE』( https://www.mens-ex.jp )の編集長に就任。年に2回行われるメンズのファッション展示会『ピッティ・ウォモ』期間中、オフィシャルインスタグラム(@mens_ex)や約7000人のフォロワーを持つ自身のインスタグラム(@kanae727pitti)に投稿する速報レポートも人気。
Instagram GINZASIX_OFFICIALにて配信中

イル カルディナーレ

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2018.12.07 UP

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